episode11


「あ?何見てんだ。」

ジロリと睨むのは、たしぎの姿のスモーカーだ。

「・・・」

「行くぞ、お前ら!」

颯爽と部下を引き連れ、去っていくたしぎを
ゾロは何も言えずに、ただ見送るだけだった。


「スモーカーさん。」

たしぎと合流したところで、思い出したように
スモーカーが話し出した。

「そういやぁ、さっき麦わらんとこのロロノア・ゾロが居たな。
 こんな状況じゃなきゃ、取っつかまえるとこだがな。」

「え?スモーカーさん、ロロノアと会ったんですか?」

「ああ。」

「その格好で・・・ですよね・・・」

言葉を失ったたしぎが、へたへたと座り込む。
両手を地面について、がっくりと項垂れる。

「きっと、痴女だと思われたに違いない・・・
 一体、どんな顔で会えばいいの・・・」
 
わ〜〜〜ん!
珍しく、たしぎが声を荒らげるのを
部下たちが、何事かと見守る。

「スモーカーさんの馬鹿〜〜〜〜っ!!!」

「大佐ちゃん!その姿でやめてくれ〜〜!!」




一方、たしぎを見かけたゾロは、
暫く呆気にとられたまま、その場に動けずにいた。

「あいつ・・・何があったんだ・・・?」

考えついて、ハッとする。

「まさか、ほんとに男になっちまったんじゃ、
 ねぇだろうな・・・?」

あらぬ想像をするゾロの心中を察する者は
誰も居ない。

パンクハザードの灼熱と吹雪の風に翻弄され
たしぎとゾロの想いは、かき乱されてばかりだった。



〈終わり〉



どんどん、再会が変な方向にいってる気がする・・・(-_-;)