G棟 出口へ向かって走っていたG-5の前に、
たしぎを担いで走ってくる海賊狩りのゾロの姿があった。
「あっ!大佐ちゃ〜ん!」
「よかた無事で!鳥女倒したんだな!」
「何で正面から走ってくんだ!
おれ達をかばって後ろにいた筈なのに!!!」
「ホラ やっぱり道、違ったじゃないですか!」
「あァ!?」
「それよりっ、お・・・降ろして下さい!恥ずかしいっ!」
部下達の声を聴いたたしぎの懇願は、ゾロに見事に却下された。
「うるせぇ。」
わらわらと走りながら二人の周りに集まってくる海兵たち。
「大佐ちゃん、大丈夫なのか?」
「肩、どうしたんだ?やられたのか?あの鳥女に!」
「だっ、大丈夫です!たいした事ありませんから」
ゾロの肩に乗っかったまま、焦るたしぎ。
「少しおとなしくしとけ。降ろすぞ。」
ゾロの手がたしぎの腰に添えられる。
たしぎの心拍数が一気に跳ね上がる。
あわわわ・・・どこ、触ってるんですか!?
声にならないたしぎの叫びは、顔を一層真っ赤にしただけだった。
やっと降りられるとホッとしたのも束の間、
ゾロは一番頑丈そうな海兵にたしぎを引渡した。
「大佐ちゃんを助けてくれたんだな。恩にきるぜ!」
「あとは、任せろ海賊狩りのアニキ!」
「あ、あのっ!私はもう平気ですから、おろして下さい!」
海兵の肩に乗ったたしぎは、声を張り上げる!
「駄目だよ!大佐ちゃん!」
「まだ、ガスが迫っているから、逃げないと!」
「無理すんなって!」
しっかりたしぎを支えた海兵は、
ゾロにむかって親指を突き上げる。
ゾロはよしとばかりに頷いた。
そして、部下達に平気だと説明するたしぎにチラッと視線を送ると、
後方にいる仲間のもとへと走っていった。
fin.
ねっ、これならゾロの指示じゃないよね〜〜〜!!!(笑)