遠い記憶

遠い記憶の中、
思い出すのはいつも、
「ゾロはいいよね。」と言って泣いたあの顔。
あの時、「ずるい!」と言ってあいつを責めた。
くいなは、やっと、笑ってくれた。

なれないと、嘆く相手に、強くなれ と
約束させてしまった。

今なら、今だから解る自分のはいた言葉の重さを。

何千、何万回と繰り返された問いかけを
今日もまた投げかける。

答えなど、出るはずがないのに。
俺はどうすればよかったんだ。
答えの出ない問いかけを引きずって、
俺は生きていくだけだ。